同盟物語第17話:大三元の軌跡
少しでも可能性があるなら最後まで洛陽を目指したい!
今回は、不死鳥(同盟物語第7話にて登場)と同じくJ2022所属、同盟「大三元」のダンボさんから、不撓不屈の意志による、逆転勝ちの物語をお届けします!
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これは10人足らずで結成された「大三元」という同盟の洛陽までの物語である。
■第一章「関中の戦い」
「みんなが楽しめる同盟を創って思いっきり楽しもう!!」
きっかけは、ほんの些細な一言からだった。
サーバー54では、シーズン1から1ヶ月以上にも及ぶ大戦の末、様々な思いが交錯していた。
その中には新たな同盟で始めたいと希望する者達もいた。そんなプレイヤーが集まり、みんなが楽しめる新しい同盟を創ろう!と結成されたのが大三元であった。
始まりは10人にも満たない人数。
しかし各地から有志のメンバーが集まり、シーズンをスタートする頃には50人弱の人数が集まった。
出生州は西涼、スタートは順調であった。
集まったメンバーは精鋭揃いで、西涼内の同盟とも友好的な関係を築けていた。
「俺たち強くないか?やれるぞ!大同盟を驚かせてやろう!!」
昨シーズンから猛威を奮っていた光輝、放浪戦乙女、爆走猫軍団に引けを取らないスピードで攻城を進め、メンバーはおおいに盛り上がった。
数日が経ち、いよいよ資源州入りが迫ってきた矢先のこと。
各地の大同盟が動き出した。
河北から戦乙女・新進気悦・河北連合の河北連合軍が資源州の関所を突破したのである。
周りの予想を覆す早さの突破は圧巻であった…
また江東の光輝が荊楚との関所を突破し、光輝と爆走猫軍団の大戦が始まっていた。
西涼は焦りを隠せなかった。
河北連合軍が関中へ攻め込み、月支城に迫る勢い…
荊楚の戦いでは光輝がみるみるうちに勢力を拡大、爆走猫軍団を追い詰める…
数日で天下の情勢が動き出したのである。
西涼が月支城を攻城する頃には河北連合軍の戦乙女が月支城の前にいた。
戦乙女からの通告。
「我々と組まないか。組むなら攻撃しません」
大三元内部では月支城攻城開始のギリギリまで討論が続いた。
「人数で圧倒的な差がある河北連合軍と渡り合えるのか」
「このまま河北連合軍と友好を結んでも我々に未来はあるのか」
さまざまな意見が交錯する中、答えが出ないまま月支城の攻城が始まった。
月支城陥落の寸前、戦乙女がラストアタックを狙い攻城に参戦したが、なんとか大三元が月支城を陥落させた。
勢いに乗り、月支城を奪わんとした河北連合軍に宣戦布告!!
「我々西涼は河北連合軍に対して宣戦布告します!」
ここに関中の戦いが勃発した。
悪戦苦闘の日々の始まりとは知らずに…
戦いが開始されてから程なくして巴蜀も関所を突破し、関中に進軍していた。
西涼と巴蜀は大同盟の戦乙女を要する河北連合軍に対抗すべく協力体制を組み、序盤は拮抗していた。
大三元は月支城から東へ、同じく西涼同盟の涼州Revは要所の埠頭から東へ戦線を維持し、巴蜀は関中南から北へ向けて進軍していた。
しかし数日が経った頃、大三元内部で河北連合軍との協力を推していた主力メンバー数名が突如離反したのである。
更に呼応するように西涼内で友好だった西涼統一から突然の宣戦布告。
河北連合軍に付いたのである。
するとみるみるうちに月支城周辺まで押し戻され、次々とメンバーが捕虜にされていった。
わずか数日の出来事であった。
壊滅の危機に瀕した大三元。
メンバーを集め意見を募った。
「大三元は今壊滅の危機に瀕している。このまま最後まで戦うか、降伏して河北連合軍に下るか、みんなの意見を聞きたい」
するとメンバーからは、
「少しでも可能性があるなら最後まで洛陽を目指したい」
そんな意見が多数寄せられた。
またあるメンバーは、
「今が同盟の大事な時だ、みんな一致団結して戦わないでどうするんだ!全員力を合わせて戦う時だろ!!洛陽目指すんだろ!!!」
少し乱暴気味に、そんな強い思いを発してくれた。
方針は決まった。
最後まで悔いのないように戦い抜く。
共に戦っていた涼州Rev、協力していた巴蜀同盟に一報を入れる。
「我々は最後まで戦い抜いきます。思いっきり戦って負けた時は大三元を解散する覚悟です」
それを聞いた涼州Revと巴蜀同盟のほろ酔いが言う。
「全力で助けに向かう。他の同盟も呼びかけるから耐えて欲しい」
ほろ酔いの呼びかけに応えるように、巴蜀同盟の千鬼夜行が河北連合軍に宣戦布告。
そして涼州Rev、ほろ酔いが援軍に駆けつけてくれた。
大三元メンバーは援軍に感謝し奮起した。
すると月支城まで押し込まれていた戦線を押し戻し、捕虜となっていたメンバーを次々に解放していった。
いつの間にか壊滅寸前にまで追い込まれていた大三元は開戦当初より戦線を押し込み、戦乙女の数名を捕虜にするまで至った。
勢いに乗り攻め込む西涼、巴蜀連合軍に対し、ついに戦乙女から全体チャットに発信される。
「我々河北連合軍は西涼・巴蜀連合軍に降伏します。」
歓喜の瞬間であった。
壊滅寸前まで追い込まれながらも逆転勝利。
そして歓喜と同時に共に戦ってくれた盟友に感謝した。
程なくして西涼統一も大三元に降伏し、こうして関中の戦いは幕を閉じた。
そして新たに関中連合が結成された瞬間でもあった。
関中連合【大三元、涼州Rev、ほろ酔い、千鬼夜行】
第一章 終わり
■第二章「司隷の戦いと洛陽陥落」
関中の戦いが終わり大三元は戦後の痛手回復と関中の城を攻城して回った。
その頃にはメンバーも100人ほどと規模も大きくなってきていた。
一方、江漢では爆走猫軍団を下し最大規模に膨れ上がった光輝と不死鳥、猛虎軍、火ノ鳥の山東連合による江漢の戦いが勃発していた。
江漢の戦いを受けて関中連合で役割を話し合った。
大三元、涼州Revは関中を討ち入り風陵渡へ、
ほろ酔いは押されている光輝の援軍へ、
千鬼夜行は関中の防衛準備を進める事となった。
「司隷で会いましょう!」
その言葉と共に関中連合は新たなスタートを切った。
江漢の戦いはほろ酔いの参戦により拮抗していた。
その間、大三元、涼州Revは風陵渡へ攻め込み、順調に陥落させながら司隷入りを果たした。
そこからは早かった。
翌日に函谷関を陥落、翌々日には孟津、虎牢関を陥落させた。
わずか2日で司隷内の関所を封鎖してみせた。
一方、江漢の戦い真っ只中の山東連合は踵を返し析県を突破、司隷内を討ち入りしてきていた。
関中連合と山東連合による司隷の戦いの勃発である。
山東連合は強かった。
先に司隷入りし準備していたにも関わらず、山東連合の進軍は止まらない。
みるみるうちに虎牢関に迫る勢いであった。
更には元戦乙女、不死鳥、猛虎軍から関中と司隷に放浪軍が挙兵し、その対応にも追われていた。
このままではジリ貧。洛陽を目の前にして敗北する。
「洛陽の攻城に踏み切ろう!」
関中連合による4同盟の攻城作戦である。
四方を敵に迫られ準備期間はわずか、攻城のチャンスは虎牢関に隣接されるまでの1度きり。
「決戦の日」ギリギリのタイミングでいよいよ洛陽攻城が開始された。
それと同時に山東連合が虎牢関、放浪軍が風陵渡を奪いにきた。
洛陽攻城は圧巻であった。
駐城部隊を一瞬のうちに壊滅させ、みるみるうちに攻城が進んでいく。
その間、主力部隊は虎牢関と風陵渡の防衛に向かう。
「全てはこの瞬間に決まる!!」
永遠にも感じる攻城と防衛の最中、洛陽が陥落した。
陥落させたのは大三元であった。
10人にも満たない人数から始まり、苦難の末ついにやり遂げたのだ!!
「やったぞ!!やり遂げた!!」
「こんなに嬉しい事はない、共に戦い洛陽を落とした盟友に感謝しよう!!」
大三元メンバーからは歓喜と感謝の言葉が溢れかえっていた。
そして虎牢関、風陵渡も守り切り「決戦の日」に勝利したのである!
その後、涼州Revは天水、ほろ酔いは成都、千鬼夜行は長安を陥落させた。
関中連合で洛陽と3州府を陥落させたのである!
「後は守り切るだけだ!」
だが全てが上手くはいかなかった。
シーズン終盤、千鬼夜行の長安が放浪軍と化した戦乙女、不死鳥、猛虎軍により陥落させられたのである。
悔しかった。しかし千鬼夜行からは、
「大三元と共に戦えて良かった。長安の防衛にも駆けつけてくれてありがとう」
そんな感謝の言葉が心に沁みた。
涼州Revからは幕舎によるメッセージが送られた。
「大三元さんへ
月支城の共闘から関中での長い戦いの後司隷入りしジャイアントキリング達成
もうすぐお別れですが大三元さんと共に歩んできたことは一生忘れません
本当にありがとうございました
涼州Rev一同より」
言葉が出なかった。
苦楽を共にした盟友からの感謝の言葉。
洛陽以上に価値のあるものをいただいた、最高のシーズンとして心に刻まれたのである。
そしていよいよシーズン終了の時。
大三元盟主から最後のメールが発信された。
「最後まで付いてきてくださった皆さんに感謝します。今季を以て大三元は解散します。これからメンバーはそれぞれバラバラになります。ただ戦場で顔を合わせた時は笑いながらまた「仲間」として楽しみましょう!」
こうして大三元激動のシーズンは幕を閉じた。
第二章 終わり
おしまい
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